ウィルデンポンプ動作原理
右ストローク

図1:エアーバルプが圧縮されたエアーをダイアフラムAの後部に直接導きます。圧縮エアーは、弾性材質のダイアフラムで区切られたエアーチャンバー内に直接送り込まれます。このダイアフラムが圧縮エアーと液体の仕切り膜の役目を果たし、内部にかかる荷重のバランスをとってダイアフラムヘの機械的応カを取り除いています。送り込まれた圧縮エアーは、このダイアフラムをボンプのセンタープロックから離します。その反対側に位置するダイアフラムは、加圧された時、両側のダイアフラムに接続されているシャフトによって引っぱられます。ダイアフラムBは吸込ストロークにあり、エアーチャンバー内のエアーはポンプの排出口を通って大気中に押し出されます。ダイアフラムBがポンプのセンタープロックに向かって移動すると、チャンバーB内が真空状態になります。大気の圧力で液体がインレットマニーホールドに押し込まれ、その力で吸込側のバルプボールはシートから浮き上がり外れます。液体はバルプボールの問を通って流込み、リキッドチャンバーを満たしていきます。(影のつけた部分を参照)。
中間ストローク

図2:圧力のかかったダイアフラムAが、吐出スト□一ク側の端に到達すると、エアーバルプは再度圧縮エアーをダイアフラムBの後部に導きます。この圧縮エアーはダイアフラムBをセンタープロックから離すのと同時に、ダイアフラムAをセンタープロックの方に引っ張ります。ここではダイアフラムBは吐出スト□一クにあります。ダイアフラムBは、リキッドチャンバーとポンプのマニーホールドで生じた水圧により、吸込み側のバルプボールをそのシートに押しつけます。このように、同じ液体の力で吐出側のバルプボールがそのシートから持ち上がり、反対側の吐出側のバルプボールがそのシートに押しつけられるため、液体がポンプ吐出口を通って流れることになります。ダイアフラムAがポンプの中央プロック方向に移動すると、リキッドチャンバーAの内部が真空状態になります。そのため、大気圧により液体がボンプのインレットマニーホールドに送り込まれます。吸込み側のバルプボールはシートから離れ、液体が送り込まれてリキッドチャンバーを満たします。
左ストローク

図3:ストロークの最後にエアーバルプは再度エアーをダイアフラムAの後部に導き、それによってダイアフラムBが排気ストロークを開始します。ポンプがもとのスタート位置に戻った時点で、ダイアフラムはそれぞれ排気ストローク及び吐出ストロークを1回ずつ行ったことになります。これが1回の汲み上げサイクルです。使用条件により、数サイクルで呼び水が満杯状態になる場合もあります。